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イタリア > シチリア島
イタリア > シチリア島 > エトナ火山のワイン
シチリア・エトナ山で醸された注目の赤ワイン
深みある味わいのワインをお好みの方におすすめです
【ソムリエ〈Francesco〉コメント】
シチリア島エトナ山。(標高3326メートル)
時折、大噴火を起こすこの活火山の斜面1000メートル付近まで葡萄畑が開墾され、ワインが醸されていることはあまり知られていません。
いや最近、やっと知られてきた産地・・・と言えるかもしれません。
でも、エトナ山の斜面は、全てが葡萄栽培に向くわけではなく、ごく限られたエリアでのみ、驚くほど高品質の葡萄が栽培されているんです。
何件かのワイナリーがワインを作りますが、最もおすすめするのがアンドレア・フランケッティ氏率いる「パッソピッシャーロ」です。
特に注目は、エトナ山を代表する赤ワイン用葡萄に育ったネレッロ・マスカレーゼ種!
エトナ山の土壌、そして昼夜の寒暖差が産み出した傑作がこちらです。
◆2016 or 2017 シャラヌオーヴァ
*Sciaranuova*
このワイナリーからは通常「このワイン」がリリースされていますが、
別途、コントラーダ(クリュ)=単一葡萄畑 からもワインがリリースされています。
シャラヌオーヴァはそのひとつです。
実際、2011年6月には、エトナ山斜面にあるこの畑にも入りました。
訪問した当日は好天でしたが、「シチリア島=暑い地域」という概念を覆す冷涼な気候でした。
価格だけを見ると 『シチリア産なのにいい値段するね』 と思われますが、
ティスティングすると、このワインが今、なぜシチリア島で最も注目を浴びるワインなのか分かる気がします。
絶対に一度は体験しておきたい、イタリアワイン新時代を代表する珠玉の一本 と言っても過言ではありません。
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シャラヌオーヴァ畑の標高は850メートル。
どのコントラーダ(単一畑)ワインにも言える事ですが、グラスに注がれたワインは、底が透けて見えるほど淡い色合いです。
香りはチェリー系果実を連想させ、それはエレガントで清楚な感じがします。
口に含むと、フレッシュ感のある果実味を感じ、それはコク、そして旨味と連鎖しています。
また、じっくり味わっていると、いぶした干草の様な芳醇さがあって、各種コントラーダワインの中で味わいに一番深みがあるように思います。
特に、こちらでご紹介するワインは2016年産と2017年産。
この2つに風味の大差はありませんが、その年の天候などを踏まえて個人的には下記の様にとらえています。
※2016年産 ⇒ 酸がシャープでクリーンなタイプ
※2017年産 ⇒ 果実味とミネラルが多いタイプ
どちらが美味しい・・・とか不味い・・・とかの問題でなく、これはあくまで飲む方の好み!
飲み応えを求めるなら2017年産、エレガントに楽しまれたいなら2016年産ですね。
決して濃いワインではないのですが、じっくり飲んでいると自然と味わいが湧き上がってくる・・・という感覚です。
実はこのシャラヌオーヴァ畑。
実際に畑を見た時、バラバラになった溶岩が畑全面に散らばっていました。
ポルカリア畑と同じように、見渡しても畑をさえぎる山は、この場所にはありません。
醸造責任者であるヴィンチェンツォ・マウロさんは、この点についてこう述べておられました。
日の出から日の入りまで、一日中太陽の光を浴びることができるコントラーダだ。
また、ほぼ毎年、冬には雪が積もる冷涼な畑だが、日中の太陽熱を溜め込んだ溶岩片が、夜になるとその熱を放出する・・・
結果的に保温材の役割をするため、ワインには深みある味わいが生まれるんだ。
なるほど!
畑の石ころ(溶岩片)ひとつとっても、何らかの役割があるんですね。
色合いだけを見るとブルゴーニュ産の極上ピノ・ノワールと見間違いそうですが、それよりも一歩前へ出た「深み」があると思います。
シチリア産というと、どうしても「濃い味わい」を連想しがちです。
「ガッツン系」を好まれる方には、いささか不満が残るかもしれませんが、優しい味わいのワインをお好みの方には“超おすすめ”です!
ぜひ他のコントラーダワインと飲み比べて、そして違いをお分かりいただきたい・・・
そんなシャラヌオーヴァです。
【産地】イタリア シチリア島
エトナ山 シャラヌオーヴァ畑
【生産者】パッソピッシャーロ 【タイプ】赤ワイン/ミディアム~フルボディ 【葡萄品種】ネレッロ・マスカレーゼ100% 【容量】750ml 【アルコール度数】2016年産:14.5% 2017年産:15.0% 【料理との相性】各種肉料理、魚介類の料理(特にウナギ!)
【〈Francesco〉のイタリアワイン見聞録】 ⇒ パッソピッシャーロ
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