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[No.1] シャンパンとスパークリングワインの違いってなに? |
結論から言うと、シャンパンと名乗れるのは
(1)フランス シャンパーニュ地方産の発泡性ワインだけ
(2)しかも数多くの法的条件をクリアしたもののみが許されています。 つまり〈スパークリングワイン=シャンパン?〉という答えは“×”になります。 日本では“シャンパン”あるいは“シャンペン”と言いならされていますが、フランス語の発音は産地名と同じシャンパーニュです。
これはもともと「シャンパーニュ地方のワイン」とよばれていたものが省略されて、「シャンパーニュ」とよばれるようになったものです。 そのため、シャンパーニュ地方以外でつくられた発泡性ワインを「シャンパンまたはシャンパーニュ」とよぶことはできません。
●ヴァン・ムスー(シャンパーニュ地方産以外の発泡ワイン)・・・フランス
●スプマンテ・・・・イタリア ●シャウムワイン(ゼクト含む)・・・・ドイツ ●エスプモーソ(カヴァを含む)・・・・スペイン などは、スパークリングワインと総称されて、シャンパン(シャンパーニュ)ではありません。
でも、中にはシャンパーニュではないものの、シャンパンと全く同じ製法(瓶内二次発酵法)で造られたスパークリングワインもあります。 基本的にはシャンパーニュよりリーズナブルで、気軽に楽しめるものが多く、〈Francesco〉もとっても重宝してます。 |
[No.1付録] シャンパン製法ってどんな方法? |
シャンパン製法は別名『瓶内二次発酵法』と言われ、人工的に炭酸ガスを加えて造る安価なスパークリングと違い、全く自然な方法であのきれいな泡立ちが造られます。
製法を簡単に説明すると下記の様になります。 〔1〕通常の製法で白ワイン(ロゼワイン数%含む)を醸造します。
〔2〕できたワインに少量の酵母と蔗糖(リキュール・ド・ティラージュ)を加えます。 〔3〕〔2〕のワインに王冠をし、地下セラーで瓶内二次発酵がゆっくりと始まります。
この時、瓶の中で蔗糖は酵母の働きでアルコールと炭酸ガスになり、この時に生まれる炭酸ガスこそ、 シャンパンのあの気泡なのです。 〔4〕その後3~5年の間熟成が行われ、その間に酵母の自己分解による独特の風味が加わります。 また、キメの細かい泡持ちのよい性質が生まれます。 〔5〕瓶内二次発酵で溜まったオリ(酵母カスetc.)は数ヶ月間かけて瓶を倒立状態にし瓶口に集められます。
この作業は“ルミュアージュ”と呼ばれています。 〔6〕瓶口に集められたオリは瞬間的に冷凍され、熟練したシャンパン職人によって取り除かれます。 この作業は“デゴルジュマン”と呼ばれています。 〔7〕デゴルジュマンの際、オリを取り除くことによって目減りした分を補う作業が行われます。
この作業は“ドサージュ”と呼ばれています。 〔8〕以上の細かい行程を経て、1本1本手作りでシャンパンが製品化されていきます。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ シャンパンの名称は使えなくても、シャンパン製法で造られた産地のワインも数多くあります。
特に知られているのが… ①スペインの“CAVA”(カヴァ) ②ドイツの“Sekt b.A.”(ゼクト・ベー・アー)の一部 ③フランスの“Vin Mousseux”(ヴァン・ムスー)や“Cremant”(クレマン)の一部 ④イタリアの“Metodo Classico”(メトード・クラシコ) などがあります。 |
[No.2] ワインの保存ってどうすればいいの? |
ワインの保存場所について「温度」とか「湿度」とかを管理するように雑誌やテレビなどで色々言っていますが、カビの生える様な所でないと本当にいけないのでしょうか? これについては、人によって諸説がありますが、よく言われる保存条件の中で優先して守らなければならないのは『直射日光』と『強い振動』を避けることだと思います。 〓〈Francesco〉のお薦め方法〓 |
[No.3] ワインの飲み頃温度はどうやって決めたらいいの? |
「赤ワインは室温で…」
でも、四季のある日本では同じ室内でも夏と冬の温度差は30度前後違うので、「室温で飲む」と言ってもとんでもない温度になってしまいます。
つまり、同じワインでも温度が違えば味わいも大きく違って感じられてしまいます。
渋味があって味のしっかりした熟成タイプの赤なら18℃前後、夏の暑い日では、冷蔵庫で30分程度冷やした状態です。
白ワインは一般にドライなタイプで10℃前後が飲み頃ですが、これもコクのあるタイプかさっぱりタイプかで2~5℃くらい上下します。(冷蔵庫で3~4時間程度)
ちなみに急いで冷やしたい時には氷水を使うのがベスト。ワインボトルを肩までつけておけば10~30分程度で冷えますのでとっても簡単に、しかも美味しくワインを召し上がっていただけます。 |
[No.4] アロマとブーケ、この違いってなに? |
ワインの香りを表現するときに使う「アロマ」と「ブーケ」、たいていゴチャゴチャに使われている場合が多いですよね。
大きく分けてワインの香りには、その葡萄が本来持っている香りと、樽や瓶で熟成して生まれる香り(熟成香)とがあります。 葡萄が本来持っている香りを【アロマ】と呼び、熟成香を【ブーケ】と呼びます。
ちなみに、アロマはギリシャ語のアローム(香り)、ブーケはフランス語の花束に由来します。
私なんぞは、アロマを表す時に“果実の香り”をよく用いますし、ブーケを表す時には“バニラや花、木の実、蜂蜜”など様々な言葉で表現します。
『この表現でないといけない』というきまりはありませんので、ご自分の感じたままをMEMOされておくと、後々ホテルなんかでワインをオーダーする時に自分の好みをソムリエに伝えやすくなるという特典?もあります。!(^^)!
栓を開けてワインをグラスに注いだら、まず香りから楽しむのが“ツウ”ってもんです。>^_^< |
[No.5] スーパー・トスカーナってどういうワインなの? |
イタリアには、非常に厳しく、また細かに規定されたワインに関する法律がありますが、それにしばられずに造られたワインを「スーパートスカーナ」または「スーパータスカン」と呼ばれています。
この「スーパートスカーナ」はトスカーナ地方産の高品質ワインであることはもちろん、格付け的にはワイン法にしばられずに、VDT(テーブルワイン)やIGT(地酒みたいなカテゴリー)に属しているワインを指しています。
簡潔に言うと、いくら品質が良くて、美味しくて、人が喜ぶワインを造っても、ワイン法の規定通りのワインが造れなかったら、DOCGやDOCを名乗る事は許されず、ランク(格付け)は下位に属されてしまう、ということなのです。
でも、このようなワインの「真の実力」を認めた英語圏のワインライターたちは、普通のVDT(テーブルワイン)やIGT(地酒みたいなカテゴリー)とは区別して、「異端児トスカーナ」と呼ぶ代わりに「スーパートスカーナ」という言葉を使い、それがまたたくまに世界中に広がったというわけなのです。 |
[No.6] 裏ラベルに書いてある「亜硫酸塩」って無害ですか? |
リンゴを切ると、その切り口が茶色くなり味も落ちてしまいます。
ワインに使われる亜硫酸は硫黄を燃やすだけで簡単にできる手軽なガスで、古代ローマ時代から壺などの容器の殺菌用に使われてきました。
また、オリ引きの際や、瓶詰め後における酸化を防ぐことも大切な役割です。 |
[No.7] フルボディとミディアムボディの区別の仕方は? |
これはとっても難しいご質問ですね(^^ゞ
Wine Gloriousホームページのミディアムボディとかフルボディの表示は全て〈Francesco〉の「感覚」で表示していまして、私自身ある一定の基準を持っていまして、試飲した時の印象から判断しています。
ただ、“赤ワイン”といっても産地や用いる葡萄、気候条件etc.などによって“味わい”は微妙に変わりますので、例えば〔フルボディ〕表示したワインでも〔味わい〕はそれらの条件で変わります。
手っ取り早い方法は、ご自分の好きな葡萄品種のワイン、例えばカベルネ・ソーヴィニオンとかシラーとかを決められて、色んな国のワインを試されるとだんだん分かってくると思います。(^.^)
要は、〔意識して飲む〕のが重要かと思ってます。(^.^) |
[No.7付録] ワインが『重い』とか『軽い』とか、どういう意味…? |
私もよく使う表現のひとつです。
もちろん瓶の重さが『重い』とか『軽い』とかを言っているわけではありません。(^^ゞ ワインの味わいには「コク」や「厚み」、また「ボディ」などと言われる要素があります。
アルコール分やエキス分(水分以外の成分)が多いと「コク」、「ボディ」を感じ、こうしたものが強いワインほど「重い」、別の言い方では「フルボディ」、そうでないワインを「軽い」、「ライトボディ」と呼んでいます。 ですからその中間が「ミディアムボディ」という表現になるわけです。 これはワインの値段や品質とは全く別の基軸になり、『重い』から高価で、『軽い』から安価…というわけではありません。
特に、専門家や我々ソムリエがワインを評価する時は、ボディのあるなしも重要ですが、全体のバランスを第一に見ます。 ちなみに英語では「フィネス=finesse」というのが最上級のほめ言葉のひとつで、「偉大である」とか「すンばらしい!」というような意味で使われます。(^^♪
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[No.8] 「ガンベロ・ロッソ」ってなんですか? |
ガンベロ・ロッソ(Gambero Rosso)、直訳すると“赤い海老”とでも言うんでしょうか…
これはよくイタリアワインの評価に登場する名前で、ご存知の方も多いと思いますが、これはイタリアで最も影響力と権威のあるワインとレストランの評価雑誌です。 ローマに本部をおく「Gambero Rosso Editore(ガンベロ・ロッソ誌)」とピエモンテのブラの、「Slowfood(スロー・フード協会)」操る美食倶楽部「アルチゴ―ラ」の強力なタッグにより、堂々とワイン・ガイド界の王者に君臨するワイン・ブックで、この本の評価方法は「グラス」なんです。
評価は、まず州別の試飲委員会においてブラインドでカテゴリー別に試飲が行われます。
ここで、1グラス、2グラスまでの評価がされます。
そして特に優れていると思われるワインを委員が候補として提案し、最終委員会で更にブラインドテイスティングして3グラスが決定されるのです。 ワインの場合は毎年発刊され、1~3のグラスの数によりワインの評価がくだされます。
1グラス(ウン・ビッキエーレ)を獲得するのも並み大抵ではなく、大半のワインは評価されずに終わってしまいます。 とりわけ最高位の3グラス(トレ・ビッキエーリ)ともなると、そのワインの人気は一気に爆発するほど多大な影響力をあらわしますので、ワイン醸造元もこれをめざして日々切磋琢磨するわけです。
〈Francesco〉の場合も、アメリカのZAGATO、フランスのMichelinとならんで信頼する評価本のひとつです。
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[No.8付録] ガンベロ・ロッソ オスカー賞ってなに? |
イタリアのワイン業界で最も影響力のあるワインガイドの出版元であるガンベロ・ロッソが、リーズナブルなワインを特集したワインガイドに『アルマナッコ・デル・ベレベーネ』があります。
これは年1回出版されるもので、イタリアの各州の数あるワインを試飲し、特に注目に値するワインをオスカー賞(最高賞)に選ぶというものです。
それも通常は1つだけに与えられる賞なので、しかも、リーズナブルなワインにスポットをあてているという点で大変に価値ある賞といえるでしょうネ。 |
[No.9] 「ギィド・アシェット誌」って一体どんな本…? |
ギィド・アシェット誌(アシェット・ガイド)は、フランスのアシェット社が1986年から毎年出版するフランスワイン専門のガイド誌として世界から厚い信頼をうけています。
ギィド・アシェット誌は約8000人のワイン専門家が数万本のワインを試飲し、その中から優秀と認められた8000本程のワインが掲載されています。
内容は、個々のワインについての醸造法などのデータのほかに、地区やAC毎にワイン単位で記述されていて、それらは無署名の注釈、星無しから3ツ星(最上級でラベル付き紹介)まで4段階の評価がなされています。
ですから、たとえ星無しであってもギィド・アシェット誌に掲載されるだけで、そのワインを造る醸造元にとっては大変な名誉となり、当然、以後のワインの売れ行きをも大きく左右するものとなります。
ある意味では〔ワインのミシュラン〕と呼ばれるのもうなずける話です。
〈Francesco〉にとっても、あまり知られていない地域、例えば南西部地方やラングドック地方についての記述はとても貴重な情報源となっています。 |
[No.10] コルクって何年くらい大丈夫なの? |
使われる(天然)コルクの質にもよりますが、10~20年前後は大丈夫と言われています。
ただ、天然コルクは自然界に存在するコルクの木の皮を使いますので、同じ種類・同じヴィンテージのワインであっても、使われるコルクの質に差があることを、まずご承知おきください。
ワイナリーによっては、貯蔵庫にワインが保管されている場合、定期的にリコルクという作業を行い、コルクを新しいものと取り替える場合もあります。
ただ、リコルクされたワイン・されていないワインにかかわらず、長期間熟成貯蔵された古酒になってくると、コルクが瓶の内側にくっついてしまい、ほじくりださないとコルクがとれない場合や、コルク自体が劣化しボロボロに砕ける場合もあります。 (当店が経験したワインでは、10年あまり寝かせて保管していたワインのコルクが瓶の内側に密着してしまい、ボロボロに砕けた経験が10例以上あります。 また、20年以上経ったワインでも、綺麗な状態を保つワインも多数ありました。 これは古酒の性質上、専門店であっても開けてみないと分からないという悩みでもあります)
こういう点を踏まえて、古酒ワインをお楽しみいただければ、ワインの世界が更に広がるものと思います。
【追記】 最近では、ブショネを生じさせない「ディアム社コルク」も登場していますが、歴史が新しいため、長期保存に向くものかは、今のところ???です。
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[No.11] ボジョレー・ヌーボーと“普通の”ボジョレーの違いは? |
まず、ボジョレー・ヌーボーは、いったいどこが“普通の”ボジョレーと造り方が違うのか…
ヌーボーの場合、専門用語で言うと「マセラシオン・カルボニック」という特殊な製法で造られているのです。
これは、簡単に言うと… (1)まず、その年の収穫した黒ぶどうを縦型で大きな密閉式のステンレスタンクにいっぱいに詰める。
(2)ただし、ぶどうの粒は破砕せずにそのままにしておく。 (3)そして、炭酸ガスに数日間さらしておく。 ※炭酸ガスにさらされてる間に、葡萄は軽い細胞内発酵を始め、細胞膜が破れやすい状態になる。 (4)これを圧搾し、その液を白ワインの場合と同様にさらに発酵させ続けます。 (5)その結果、香りが非常にフルーティで、色がよく出ている割りにはタンニンによる渋味の少ない、 フレッシュな味わいの赤ワインに仕上がります。これがボジョレー・ヌーボーなのです。 ただ、醸造元によっては(4)(5)を下記の方法で行うところもあります。
(4)その後、(3)をハイプを通して温水の中をくぐらせる。(ある意味、湯せんにかける様なもの) (5)そして(4)を搾り、タンクで1~2週間落ち着かせたあと、瓶詰めし、即出荷する。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
それに対し、普通のボジョレーは、他のワインと全く同じ製法で、簡単に書くと…
(1)その年の収穫した黒ぶどうを皮ごと搾る。
(2)それをタンク、または木樽に詰め熟成させる。 (3)醸造元ごとの方針により、一定期間熟成させたあと、瓶詰めし、出荷する。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
【結論】
これは、どちらが良くて、どちらが悪い…というものではなく、出来上がるワインの楽しみ方が違うとしか言い様が無いですね^^; ただ、ヌーボーが出来れば半年以内に飲んだほうが良いのに対し、普通のボジョレー、しかも醸造法がキッチリしているワイナリーのものは半年どころか、1年以上、中には5~10年熟成を続けるものもあります。
ボジョレーって、あんがい奥が深~~いワインなんです(^_^)v 〈Francesco〉
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[No.12] 「貴腐ワイン」っていったいなに? |
貴腐ワインは、その字の如く“高貴に腐った”葡萄から造られます。 ただ“腐る”というのはチョット語弊があるかもしれません。
貴腐は簡単に言うと、完熟した葡萄の房に「ボトリティス・シネレア」というカビ菌がつくことにより、果皮のロウ質がこわされ、果汁中の水分が蒸発し、糖分が著しく濃縮され、葡萄果が乾ぶどうの状態になることをいいます。
その葡萄を使って造られるため、濃縮された、それはそれは甘美なワインが出来上がります。
ちなみに、世界の貴腐ワインの銘産地は…
【世界の3大貴腐ワイン産地】 ★ソーテルヌ及びバルザック(フランス ボルドー地方ソーテルヌ地区) ★トロッケンベーレンアウスレーゼ(ドイツ 各地方) ★トカイ(ハンガリー トカイ地方)
日本を含め、他のワイン生産国でも時々貴腐葡萄が収穫され、貴腐ワインが造られますが、一粒一粒手作業で選別しなければならず、手間がかかる上に収穫量が極少量なので高価なワインになってしまうわけです。
ちなみに、一番有名とされるソーテルヌの“CH.ディケム”では『葡萄の樹1本からワイン1本』と言われるほどです。当然価格は5桁が相場で、ちょっと古いヴィンテージだと軽く6桁に突入してしまいます。
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貴腐が発生する条件としては主に、午前中(朝)は湿度が高く霧が発生し,午後は晴天になる…といった気候条件のもとで生じます。
ただ、ボトリティス・シネレア菌は環境に大きく左右され、その後の天候や管理次第で葡萄果の腐敗というリスクさえ覚悟しなければ得ることのできない貴重なものです。
一歩間違うと時には有害で灰色カビ病を発生させる原因になります。
リスクが大きいワインですが、それをクリアすれば大きなチャンスが得られるワイン… 生産者の小まめな管理がワインに生かされている1本です! 〈Francesco〉 |
[No.13] イタリアワインの「アマローネ製法」ってなに? |
イタリア・ヴェネト州で造られる伝統的なワイン「アマローネ」。
このワインを造る製法を地元では「アパッシメント」と言い、一房ずつ丁寧に選りすぐった葡萄を3ヶ月~6ヶ月間、独特の「すのこ」に並べて陰干しにします。
そして、その葡萄に貴腐菌がついて糖度の高まったところでアルコール発酵させ、さらに木樽で熟成させることにより生み出されるアルコール分の高い濃厚な赤ワインを「アマローネ」とよんでいます。
非常に手間と時間と細心の注意が要求されるワインで、葡萄を収穫してから4年後に、ようやくワインは瓶詰めされ、さらに瓶の中で年を追うごとに熟成を重ねます。
こうして丹念に熟成されたワインは、コルクを抜くと気品に満ち、力強さと優美さを加えた華麗なワインが出現します。
これは、他の追随を許さない恵まれた環境、伝統に裏打ちされた職人芸の賜物に他ならないワインなんです。
◆写真で見るアマローネ製法 ⇒ こちら
★「アパッシメント」について★
収穫した葡萄を陰干し(一部天日干し)して後、その葡萄を搾って醸造する製法をアパッシメントといいます。
ヴェネト州の特産酒「アマローネ」もアパッシメントして作られたワインです。
シャンパーニュ地方で作られたスパークリングしか「シャンパン」と呼べない様に、アマローネという名前はヴェネト州で作られたものに限られます。
一方で、陰干しするワインに「パッシート」という製法がありますが、こちらは主に極甘口ワインを作る際の用語とご理解ください。
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[No.14] イタリアワインの「リパッソ製法」ってなに? |
この製法は、イタリア・ヴェネト州で古来から行われていた製法です。
さて、「リパッソ」とは、『元に戻す』という意味で、発酵の終わったアマローネ(⇒No.13参照)の樽に残った澱(オリ)の上に、普通のヴァルポリチェラ・ワインを入れ、更に2週間あまり発酵させる醸造方法です。
これによって、ワインはアマローネの力強さと風味を普通のワインに与え、通常の造り方では到底達し得ないレベルにまでワインの品質を高める効果があります。
こうして造られたワインは、手間がかかっている割には価格が手頃で、非常にコストパフォーマンスの優れたワインとして人気があります。 〈Francesco〉 |
[No.15] 「ヒュー・ジョンソン」ってなに者? |
「泣く子も黙る」という形容がピッタリのワインジャーナリスト。
1966年に刊行した「Wine」でその名を確固たるものとし、1971年「The World Atlas of Wine」を発表、現在13カ国語に翻訳され、255万部のベストセラーとなっています。
また、樹木学の権威としても知られていますが、ワイン研究の世界的権威のトップであることは疑う余地のない事実です。
事実に基づいて淡々とワインを評価するジョンソン氏のコメントは、ワイン業界に大きな影響力を持ち続け、ある意味ではワイナリーの将来をも決定する力を持っています。 |
[No.16] アイスワイン(アイスヴァイン)ってなに? |
直訳すると「氷のワイン」、、、(+_+)
、、、なわけ無いですよね。
簡単に言うと、葡萄が樹に付いたまま凍るまで待って収穫し、まだ葡萄の実が凍っている段階で搾ってしまいます。
そのジュースを醸造・熟成したものがとても貴重なワイン「アイスワイン」なのです。
産地としては本家本元がドイツで造られる「Eiswein アイスヴァイン」で、最近では北米カナダで造られる「Icewine アイスワイン」も知られてきました。 |
[No.17] クリュ・ブルジョアってなに? |
クリュ・ブルジョアという名称は遡ること1932年、フランス・ボルドー地方メドック地区を対象にした、、、
>>> 栽培面積、品質検査
等など多くの、そして厳しい検査をクリアした「444のシャトー」に与えられた「格付け」です。 我々業者だけでなく、ワイン愛好家にもボルドーワインの品質の目安として認識されるまでになりました。
ただ、その間に名ばかりでレベルが低下したシャトーもあったのも事実です。
そして、そこから197ものシャトーが脱落。。。
現在は「247」のシャトーのみがこの名称をラベル等に表示する事が許されています。
このようなことから、今後はさらにこの「クリュ・ブルジョア」というカテゴリーが注目を集めるに違いないと思っています。 〈Francesco〉 |
[No.18] 「セカンドワイン」ってなに? |
主にフランス・ボルドー地方のメドック地区やグラーヴ地区、またその他の地区の優秀なシャトーでは「セカンドワイン」と呼ばれるワインを売り出しています。
ボルドー地方のシャトーでは、畑で収穫された葡萄はそれを搾って樽で発酵させますが、醸造段階でどうしてもシャトーの厳しい基準に達しなかったワインが出てきます。
主に樹齢の若い葡萄木の葡萄から醸造されたワインがそれに当たりますが、それらは一旦外されてしまいます。 ただ、外された…といっても高いレベルにあるワインですので、それらのワインをさらに選別した結果、造り出されるのが「セカンドワイン」なのです。
セカンドワインといっても、栽培から醸造まで全て同じ手間ひまをかけて造られたものですし、セカンドワインとしての厳しい基準も設けられていますので、セカンドワインのレベルに満たなかったものはやはり排除されてしまうのです。
ですから、決して決して『二流のワイン』という意味ではありません。
ちなみに、最近ではイタリアやカリフォルニアのワイナリーでもこの“セカンドワイン”を発売しているところが増えてきています。 |
[19] ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieilles-Vignes)ってなに? ヴェッキエ・ヴィーニェ(Vecchie-Vigne)ってなに? |
ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieilles-Vignes)とはひと口で言えば『葡萄の古木』のこと。 これはフランス語で、イタリア語では ヴェッキエ・ヴィーニェ(Vecchie-Vigne)という表記になります。
古木(こぼく)にも色々ありますが、ワインの場合、、、
★樹齢30年以上の木、あるいはそれからできたワイン★
を指します。 一般に、葡萄の樹齢が高くなればなるほど収穫量は減っていきますが、逆に葡萄の質は良くなってくる…という性質があり、そのためにワインの世界では、この“古木”が珍重されています。
普通なら50年くらいで葡萄木を植え替えてしまいますが、中には80~100年、またそれ以上生き永らえる樹もあり、その様な樹を持つワイナリーでは、これらから収穫された葡萄を別個に醸造し、ラベルにも「ヴィエイユ・ヴィーニュ」「ヴェッキエ・ヴィーニェ」と明記して出荷されるのが通例です。
また、ヴィエイユ・ヴィーニュやヴェッキエ・ヴィーニェは、深い風味と余韻の素晴らしいワインが楽しめる…とワインファンの中でも大きな支持を得ているワインです。 〈Francesco〉 |
[No.20] 「ヴェロネッリ」ってなに? |
日本での知名度はまだ低いですが、イタリアでは「ガンベロ・ロッソ」と肩を並べるほど信頼されているイタリアのワイン評価本が「ヴェロネッリ」です。
“ルイジ・ヴェロネッリ氏”が中心となり、毎年平均で15000本あまりをティスティング、その中から特に優れたワインに1ッ星、2ッ星、3ッ星の3段階で評価しています。
そして、その中でも更に優れたワインには「ソーレ(=イタリア語で「太陽」)」のマークが付き、また、初めて評価されたものについては「クローバーマーク」が付くので、新商品を見つける時に非常にわかりやすいものとなっています。
『ヴェロネッリを持たずして、真のイタリアワイン・マニアとは言えない。』
【評価例】 |
[21] イタリアワインの「クラシコ」ってなに? |
この「クラシコ=Classico」という表示は、実はキャンティだけのものではなく、イタリアワイン全体で使われている用語です。
英語の「クラシック」と同じで、“伝統的な”とか“由緒正しい”という意味があります。 これをイタリアワインにあてはめると、、、
『キャンティ地区の中心部に古くからある伝統的な畑につけられた称号的なもの』となります。 つまり“歴史がある葡萄畑産ワイン”と理解していただけると早いと思います。 ちなみに、イタリアワインによく使われるもうひとつの言葉に“リゼルヴァ=Riserva”というものもありますが、これは特に品質の良いワインを選び、イタリアワイン法の規定でより長く熟成させたタイプということなのです。
ぜひ覚えておいてくださいね。(^^♪当然ですが、これらの言葉は勝手に使用することは出来ず、それがひとつの品質証明にもなっています。 |
[22] スクリューキャップのワイン |
スクリューキャップ…といえば「安いワイン」をイメージされる方も多いと思いますが、ここ数年は天然コルクの不足や品質悪化によって「スクリューキャップ」を採用するワイナリーが増えています。
そもそも、スクリューキャップのメリットは…
★数年程度ならワインを良い状態で保持できる
特に、きれいな果実の香りが特徴のワインは、長年コルク栓による劣化等の影響に悩まされてきました。
…なので、スクリューキャップだから、といって決して安物ではありません! |
[23] ワインのダイアモンドってなに? |
瓶の底、あるいはワインを開栓した時にコルク栓の下面に時々ワインシュタイン)と呼ばれる白くキラキラ光るガラスの様な結晶体が見られる場合があります。(赤ワインではまれに色素と一緒に沈殿することがあります。)
これは酒石酸とカリウムが結晶したもので、品質的に優れたワインのみに現れます。
また、ワインシュタインは白い粉の様に出たり、白く発泡スチロールの様に出たりもします。
これらは、ぶどうに由来する天然物で体には無害ですので、グラスに注ぐ時はワイン瓶の底に残すようにして注ぐか、デカンターに移してから出せばおいしく召し上がっていただけます。
また微少のコルクのかけらが混入している場合も同様にしてください。コルクも天然物で無害です。
もし、ワインシュタインを見つけたら、それは“超ラッキー!”と喜びましょうネ… |
[24] シェリー酒ってなに? |
「シェリー=Sherry」という名のお酒はご存知ですか?
シェリーは、スペイン南端に位置するアンダルシア地方ヘレス周辺(Jerez)の葡萄を原料に造られているワインです。
普通のワインと違う点は、ワインをつくった後に少しブランデーを加えるという点です。
アルコール度が15~22度と日本酒とほぼ同じような感覚で味わうことが出来ます。
フィノ、オロロソ、ペドロ・ヒメネスなどがあり、お酒の色も立つ香りも違い、すっきりとした辛口からデザート感覚の超甘口まで、味わいもバラエティーに富んでいます。
シェリーの主な種類
◆FINO(フィノ)
◆Oloroso(オロロソ)
◆Amontillade(アモンティヤード)
◆Pedro Ximenez(ペドロ・ヒメネス)
◆Manzanilla(マンサニーリャ)
シェリーの製法
まずステンレスタンクetc.で通常に造られた白ワインを樽の中に入れて熟成させます。
ただ、樽には7分目ほどしか入れず、時間をかけて液面に『フロール=Flor』という産膜酵母(白カビの一種)を生じさせるのが他のワインとまず大きく違う点です。 このフロールが発生することで、あのシェリー独特のフレーバーが生まれます。
シェリーはこの後『ソレラ・システム』と呼ばれる、約100個の樽を3~5段に積み重ねた独特の熟成方法によって造られていきます。
『フロール』と『ソレラ・システム』によってシェリーは、ワインというよりもむしろウイスキーや熟成した日本酒(古酒)、紹興酒に近いフレーバーを持ち合わせることになります。
ソレラ・システムでの熟成を終えたシェリーは、最終的にはメーカーによって独自のブレンドがなされ、様々な商品名で販売されていきます。
時には、シェリー最大の消費国イギリスに原酒を運び、イギリス国内でブレンドされた後、再び世界に向かって輸出されるシェリーもあります。
近年では、南アフリカやオーストラリアetc.でもかなり良質のシェリーが造られるようになってきており、今後静かな脚光を浴びるワインとなるかもしれません。 |
[25] ワインの澱(おり)って飲んでも大丈夫? |
当店の販売するワインには “澱(オリ)” が発生しているものがあります。
これは天然の葡萄果汁が発酵して生じる“酒石、酵母カス”で、オリが発生することはむしろ自然とも言える
特に、当店取り扱いのワインは清澄も濾過もしない自然のままのスタイルで出荷されるワインが大半ですので、澱を伴うワインが多く出現します。
一切害のないワインの副産物ですが、気になる様でしたら瓶を1~7日立てた状態で保存をお願い致します。 オリは瓶底に落ちて溜まりますので、お召し上がり時はオリを再び舞い上がらせない様に瓶を揺すらず、ゆっく
現地でしか飲めなかった味わいを、日本にいながらにして楽しむ唯一の方法です。
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[26] CAVA(カヴァ)の歴史 |
CAVAは1872年、コドルニュー家のホセ・ラベントスが初めて造ったスペイン産瓶内二次発酵(=シャンパン製法)スパークリング・ワインです。
彼はペネデス地区のワイン醸造開拓者であるミゲル・ラベントスの跡取り息子で、フランスのシャンパーニュ地方を旅した後、その地の醸造法をスペインに持ち帰り、マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ種をブレンドし、スペイン最初のスパークリング・ワインを造りました。
ラベントスは彼のボデガに新しい醸造機械を設置し、当時にしては最新の技術を取り入れ、CAVAの商業化拡大に挑みます。
1920年、スペインにおけるCAVA産業は強化され、60年代には飛躍的な成長を見せ、80年代には世界的成功を収めます。
また、原産地呼称CAVAは、他のDOのように地域を指定して認定された原産地呼称ではなく、ワインの製法によって分類された特殊なDOです。
CAVAはカタルーニャ州に地域限定されたDOでないにもかからわず、その99%の生産がカタルーニャ州にあるペネデス地区に集中しています。
主に限定されたスペイン産白品種の葡萄を使用し、伝統的な「シャンパン式醸造法」で知られ、ボトルでの第二次発酵システムで造られたスパークリングワインを指しています。 CAVAはペネデス地区以外でも、アラゴン州、ナバラ州、ラ・リオハ州、エストレマドゥーラ州、そしてバレンシア州などスペイン各地で醸造されています。
つまり! シャンパン製法で造られていなければ、スペイン産であっても「CAVA」と名乗ることは法律で許されません。
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[27] グラッパ(Grappa)ってなに? |
◆グラッパとは◆
グラッパは、ワインを造るために搾った葡萄の搾りカス(果皮)を蒸留することによってできるブランデーです。 果皮を熱し、それを冷却によって液化して造られるグラッパの歴史は10世紀頃まで遡ります。
その頃、上流階級ではワインやブランデーが主流で、グラッパは搾りかすで造った一番安上がりで手っ取り早く酔える酒の代表として農民たちに親しまれていました。
当時は、荷車に手製の蒸留器をのせて、葡萄の搾りかすからグラッパが造られていました。
現在では、その品質は改良され、品種の個性や味わいを出すために、単一種の葡萄から蒸留されるものや木樽で熟成させることで香りや味わいに複雑味を加えた高級品もあります。
◆良いグラッパは、良い搾りカスから◆
できたての搾りかすは、栄養も豊富なため、バクテリアや細菌類、そして酸化の影響を受けやすく、しっかりした保存を怠ると、酢酸やメチルアルコールを作り出し、グラッパの香りに重大な欠陥をもたらします。
良いグラッパは、良い搾りカズから造られます。ハイレベルの蒸留所では、届いた搾りかすをすぐさま蒸留することで、その品質を保っています。
◆グラッパ(ウイスキー含む)の楽しみ方◆
楽しみ方は人それぞれ、色々あります。 主なものをご紹介すると・・・
1)ストレート 際立つ香り・コク・余韻、、、をじっくりお楽しむ
2)水割りやオンザロック グラッパも冷やしておくと、味わいが長続きします
3)ハイ・アモーレ 炭酸水で割る「グラッパ・ハイボール」
4)ミスト 砕いた氷(クラッシュアイス)をグラスに敷き詰め、グラッパを注ぐスタイル
5)トワイスアップ グラッパと常温の水を1:1で入れるスタイル ストレートはキツイけど、水割りだと物足りない、という方におすすめのスタイル
イタリアでは、グラッパは寒い日に体を温めるために飲んだり、食後酒として親しまれていますが、、、
〈Francesco〉的には、まずは(1)ストレート、或いは(5)トワイスアップ でお楽しみいただければ、グラッパの魅力をご堪能いただけると思います!
またグラッパは、スコッチウイスキーやブランデーと同じく、香りを楽しむ飲み物ですから、味わう温度は重要な要素です。 基本的には、冷やしすぎに気をつけましょう。
【表示について】 グラッパには、醸造・蒸留過程で生じる成分のひとつ「メタノール」が含まれています。 そのメタノール量が日本での飲用基準値を超えてしまう事があるため、日本の酒税法の名目上「ブランデー:製菓用」と言う名目で輸入販売されています。
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[28] バローロとバルバレスコの違いってなに? |
結論から言うと、地名の違いです。
どちらもピエモンテ州の村の名前でもあり、その村と周辺地域で産するDOCGのワインです。
使われる葡萄品種はネッビオーロ種のみ! 他の品種を混ぜると、バローロやバルバレスコと名乗ることは許されません。
また葡萄品種だけでなく、イタリアワイン法によって、1ヘクタールあたりの葡萄木の本数や醸造の仕方、樽熟成・瓶熟成の期間など細かく定められています。
どちらもフルボディで長期熟成タイプの赤ワインですが、バルバレスコの方がタンニン(渋味成分)が柔らかいため、バローロをイタリアの赤ワインの「王」、バルバレスコを「女王」に例えたりもします。
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[29] オーガニックワイン、ビオワイン、自然派ワインってなに? |
オーガニックワイン、自然派ワイン。。。と曖昧な表現がされている場合が多々ありますが、 私〈Francesco〉なりに分けてみると、下記の5つに大別できると思います。
◆ビオ・ディナミ◆ 天体~土壌を取り巻く全ての環境を利用。栽培・醸造・瓶詰めまで全工程を自然な形で行う。
◆ビオ・ロジック◆ 有機栽培。 化学物質全て不使用を意味します。
◆リュット・レゾネ◆ 対処農法、減農薬。 できる限り化学物質の使用を避け、必要な場合にのみ少量使用する。
◆リュット・アンテグレ◆ 基本的に化学肥料、害虫駆除の物質は使わず、虫には虫で対抗させる農法。
◆コスモ農法◆ ビオディナミに由来。古代マヤ、インカの農法を採用し宇宙のエネルギーを植物に取り入れることを目指す。
オーガニックな方法でワイン醸造することは理想かもしれません。 でも、中には、表示義務の無い化学薬品類を使ったり、或いは大量のボルドー液を使ったり・・・と、ワインを醸す者としての常識を疑いたくなるような場合もあります。(泣)
この様なことをふまえて、イタリア・トスカーナ州でワイン造りをする「サンジェルヴァジオ」のオーナー:ルカ・トマジーニさんは、当店でのセミナーでこう述べておられました。
今、世界中のワイン市場において「有機栽培」「ビオワイン」という言葉自体が、ワインのマーケティング戦略の一環として使われているように思います。
ビオワイン特有の 酸化臭=ビオ臭 が感じられるワインでさえ
※それが有機栽培の特長だから、云々。。。
と厚顔無恥に語るワイン生産者・関係者も存在します。 でも、私はそれは間違っていると思います、
ビオワインであっても美味しいものは美味しい、不味いものは不味いとはっきり口にしないと、厚顔無恥なワイン生産者はますますはびこるでしょう。
その様な「問題あるビオワイン」とは全く異なる「本当に美味しいビオワイン」を飲むことによって、是非とも感じ取って欲しいと思います。
もちろん、私自身も大量に農薬類等・化学薬品を使うワインをご紹介するつもりは全くありません。 あくまで、「ワインは美味しいが基本」を念頭にご紹介いたします!
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[31] バック・ヴィンテージのワインってなに? |
今現在販売されているヴィンテージよりも、数年寝かせてから(落ち着かせてから)販売されるワイン・・・と言い換えられると思います。
現行販売のワインが、主に若々しく瑞々しい風味が魅力とするなら、バック・ヴィンテージは、熟成ワインの風味を垣間見れるところが魅力です。
ただ、常にリリースされるワインではありませんので、見つけられた時こそチャンス!
でも、どういう保存方法がとられたかを語らないショップでの購入は、個人的にはお奨めいたしません。
ちなみに、当店で取り扱う熟成ワイン(=バック・ヴィンテージ)は
1)ワイナリーのセラーで保管されていたワイン 2)輸入会社のセラーで保管されていたワイン 3)当店のセラーで保管されていたワイン
この3タイプがございます! 是非バック・ヴィンテージの魅力をお楽しみください!
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[32] コルクの状態について |
熟成を重ねたワインを抜栓する際、途中でコルクが折れてしまったり、、、 或いはボロボロになってしまったり・・・という経験のある方も多いと思います。
使われるコルクの品質にもよりますが、同じ種類・同じヴィンテージのワインであってもコルクの質に差があることを、まずご承知おきください。
ある程度質の良いコルクの場合は、20年前後は大丈夫と言われています。
また、生産者のもとにワインが保管されている場合、定期的にリコルクという作業を行い、コルクを新しいものと取り替える場合もあります。
ただ10年、20年と熟成貯蔵された古酒になってくると、コルクが瓶の内側にくっついてしまい、ほじくりださないとコルクがとれない場合も稀にあります。
こういう点を踏まえて、古酒ワインをお楽しみいただければ、ワインの世界が更に広がるものと思います。
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[33] ユーロリーフってなに? |
ユーロリーフ(EU産有機農産物マーク)は、EUで最も有名な有機認証機関で、EUの有機農業規則に従って生産された農産物であることを証明するマークです。
加工製品の場合は、農業成分の95%以上が有機成分であることを意味しています。
EU加盟国において生産された全ての有機食品の内、EU基準をクリアしている製品には有機認証を表すユーロリーフのロゴを付けることが義務づけられています。
ちなみに、当店ホームに時折登場する「CCPB」とは・・・ イタリア農業食料森林省の承認を受け、有機生産の農業食品と非食品の検査・管理を行う認証機関です。 EOCC(ヨーロッパ有機認証機関評議会)とIFOAM(国際有機農業運動連盟)と提携しており、日本農林水産省の有機JAS登録外国認定機関となっています。
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[34] SQNPIってなに? |
ミツバチのマークで時折目にするようになってきたSQNPI。 ※SQNPI(Sistema di Qualità Nazionale di Produzione Integrata)
このシールが添付されたワインは、国が定める統合生産品質システムの認証を獲得しています。
これは、環境に影響のない農業慣行の使用を奨励し、肥料と植物検疫製品の使用を大幅に制限。
気候、環境、文化面においても、農業基準のより大きな調和を目的とし、人と環境への影響を最小限に抑えた持続可能な農業生産を実現します。
具体的には農薬や肥料による微生物や昆虫の受粉への影響を考慮した栽培方法の確立や、畑斜面の土壌浸食の保護など多角的な取り組みが行われます。
葡萄収穫後も、カンティーナでの厳格なトレーサビリティ(=跡をたどることができることの意)管理により、消費者の口に入る段階まで、流通管理がなされます。
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