Cantine Farro カンティーネ・ファッロ |
◆カンピ・フレグレイ地域について◆
カンピ・フレグレイは、カンパーニア州の州都ナポリ西部の沿岸部の地域で、古くからの火山性カルデラ盆地として知られています。
カンピ・フレグレイは、ギリシャ語で火山が燃える様子を表す“FLEGRAIOS” が語源となっており、日本語に訳すと「燃え盛る平原」といったところでしょうか。
この地域はイタリアでは勿論の事、世界でも有数の火山地帯として知られていて、 数万年前の噴火によって造られたカルデラ盆地に町が形成され、ワイン用葡萄もこのカルデラの内側の畑で栽培されます。
イスキア島を西に臨むこのエリアは、紀元前700年にはギリシャ人によってワインが伝えられ、古代ローマ時代には、ワインの産地として非常に有名な土地として知られるようになりました。
有名なポンペイなどと同じく、ローマ人たちの保養地としても栄えました。
また、歴史のあるカンピ・フレグレイの葡萄は、更に1800 年代にヨーロッパを襲ったフィロキセラからも身を守ることができました。
これは、火山灰による硫黄分の多い砂質土壌、そして活火山の影響で土地の温度が高いために、フィロキセラが死んでしまうからなんです。
◆カンピ・フレグレイ地域のワイン◆ 火山活動によって生まれたカンピ・フレグレイ地域の最大の特徴は、この火山灰からなる硫黄を多く含む砂質土壌で、砂浜のように白っぽい色をしています。
シチリア島エトナ山をはじめ、他の火山灰土壌との大きな違いは、近年溶岩が流出する噴火が無かったために、土壌が黒くなく、白っぽい色をしていることです。
栽培する葡萄品種は、紀元前からこの地に根付く「ファランギーナ種」と「ピエディロッソ種(=ペレ・パルンモ種)の2 種類。
ファランギーナ種は、このカンピ・フレグレイで生まれたという説もあり、語源はこのエリアで葡萄の樹の支柱を意味したラテン語の“phalanxes” から来ているとも言われます。
ピエディロッソ種は、成熟すると茎の色が赤くなる事からイスキア島ではペレ・パルンモ(赤い足、鳩の足)と呼ばれます。 前項で触れたように、この土地は地熱の影響でフィロキセラに侵される事がなかった為、台木を使わない自根で葡萄が栽培されており、一部の葡萄だけではなく、地域全体でプレ・フィロキセラの葡萄が現在でも残ります。
新しい樹を植える必要があるときは、プロパッジネという、母木の枝の一部を地中に埋め、そこから地中には根を、地上では支柱に枝を這わせて育て、十分な栄養が自分で吸収できるようほど育ってから母木と切り離す方法で全て仕立てます。(右写真)
また、このエリアのファランギーナは近年のDNA鑑定の結果でも、他のエリアには栽培されていない原種として認定されていて、ヴェネヴェント地方やナポリ地方とは異なるDNA として考えられています。
◆カンティーネ・ファッロ◆
カンティーネ・ファッロは、カンピ・フレグレイ地域で代々葡萄を栽培してきました。
ワイナリーの設立は1926 年、現オーナーのミケーレ氏の祖父アンティモ氏が創業し、父のジョバンニ氏と継がれ、ミケーレ氏は3 代目となります。
もともと所有する5ha の畑のほか、契約農家の畑が45ha 有ります。 畑の平均樹齢は20 年。 古い樹では100 年近いものも有るそうです。
全ての畑ではビオロジック(オーガニック農法のひとつ)が実践されています。
ミケーレ氏が父のワイナリーの仕事を始めたのは20 歳の時ですが、幼い頃から祖父と父の姿を見て育ったワイン造りのノウハウを成長の過程で学びました。
そして、葡萄品種がその土地本来の「味わい」や「個性」を表現できることこそがワイン造りの全てだと信じ、「土着品種の個性を引き出すこと」を哲学に情熱を注いでいます。
現在では18 軒あるカンピ・フレグレイ生産者組合の代表を務め、自らのワイナリーだけでなく、カンピ・フレグレイ地域のワイン品質の向上の為に常に動いているのです。
現在作っているワインは、ファランギーナ2 種類と、ピエディロッソから造られる赤が1 種類。 そして2011ヴィンテージからDOC に認定されたピエディロッソで造られるロゼワインが1種類。
全てのワインは、テロワールの表現の為、樽は使わず、ステンレスタンクで仕上げられます。
なので!ワインはミネラルがたっぷり、葡萄の美味しさをストレートに味わっていただけるんです。
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