Fattoria ORMANNI ファットリア・オルマンニ |
ファットリア オルマンニは、キャンティ・クラシコ地区ポッジボンシ地域(地図:4)とバルベリーノ・バル・デルサ地域(地図:3)にまたがる農園で、250haの敷地にオリーブと葡萄が植えられ、100haは森のまま残されています。
オルマンニの歴史は古く、13世紀にはオルマンニ家によってこの地域は所有され、ダンテ・アリゲーリの『神曲』にも登場するとか。
その後、オルマンニ家は戦争に負けてフィレンツェを追放され、スカラッティ家、メディチ家を経て、1818年に現在のブリーニ家の所有となりました。
現在のカンティーナは1914 年に作られたもので、バリカイアに至っては17 世紀に出来たものだといわれています。
1924年にキャンティ・クラシコのコンソルツィオ(協会)が発足された時の初期メンバーでもあります。
現在の当主は5代目のパオロ・ブリーニ氏。
1960年代からサンジョヴェーゼの巨匠ジュリオ・ガンベッリ氏をコンサルタントに、サンジョヴェーゼに重きを置いたワイン作りを行うようになります。
1990年代のスーパー・タスカンブームとは完全に距離を置き、地道なワイン作りを続けてきましたが、2009年にサンファビアーノ・カルチナイアのディレクターであったロッコ・ジョルジョ氏が加入します。
恵まれたテロワールを最大限に活用するため、畑の手入れ、醸造所の管理などの改革を行います。
現在は樹齢40年を超え、アルベレッロ方式のサンジョヴェーゼを中心に、有機栽培に切り替え、肥料も一切使わない、新しいコンセプトにシフトしつつあるカンティーナです。
現在のコンサルタントは、ジュリオ・ガンベッリ氏の一番弟子だったパオロ・サルヴィ氏。
国際品種をブレンドしない、サンジョヴェーゼに執着するスタンスで、伝統的カンティーナの地道な改革を続けており、パワー重視ではない、バランスの良いワイン作りを目指しています。
少し前までは60haの畑から大量のワインを作っていましたが、ロッコ氏の加入後、畑の植え替えを進めたり、収量制限を行っている為、現在の総生産量は良い意味で激減し16万本程度です。
カンティーナはポッジボンシ地域になりますが、所有する畑はバルベリーノ・バル・デルサ地域(フィレンツェ県)とポッジボンシ地域(シエナ県)にまたがり、バルベリーノの畑はキャンティ・クラシコ、ポッジボンシの畑はキャンティをメインに作ります。
キャンティ・クラシコ畑はアルベーゼ・ガレストロ土壌、白い印象で、石がゴツゴツしていて、標高350m。
60年代のアグロノモ(畑管理の責任者)が決めた、独特のアルベレッロ仕立てのサンジョヴェーゼが残っています!
現在は肥料は使わないので、列と列の間に大麦、クローブなどを植えます。
MONTIGNAMO(モンティニャーノ)と、BORRO DEL DIAVOLO(ボッロ・デル・ディアヴォロ)という上級畑から、リゼルヴァ用の葡萄を収穫。 グラン・セレツィオーネは、各畑から最良の葡萄をセレクトします。
バルベリーノ側にはカステッロ・ディ・モンサント、パネレッタなど、大御所のカンティーナがひしめくキャンティ・クラシコの中心エリアです。
ロッコ氏は 「オルマンニの特徴は、歴史が長く、キャンティ・クラシコの教科書とも言える。
ガレストロ土壌の海抜350m というポテンシャルの高い場所。畑仕事が疎かだった90年代までも良いクオリティのワインが出来ていたのは土地の恩恵によるところが大きい。
2009年以降、毎ヴィンテージに安定感が出てきた。 サンジョヴェーゼ単一で作るため、ヴィンテージの特徴は顕著に出るが、不安定なワインは無くなってきた。
これから10 年かけて、畑の手入れとカンティーナの改良も地味に続けて行きたい。」
と、熱く語っています。 日本では馴染みの無いカンティーナですが今後、注目株であることは間違いありません。
〈Francesco〉
|
ワインの詳細やオーダーは「ワイン名」をクリックしてしてください
◆価格適用には「会員登録」が必要です◆
|
2017年11月02日 ~堂島 雪花菜~ |
|