Progetto ORSUS プロジェクト・オルスス |
◆コッリーネ・テラマーネDOCG地域について イタリア中部アブルッツォ州で初のDOCGに指定されたモンテプルチアーノ・ダルプッツォ:コッリーネ・デラマーネ(Montepulciano d'Abruzzo Colline Teramane)。
アブルッツォ州のほぼ全域で作られるモンテプルチアーノ・ダブルッツォDOCは、生産者によって品質が大きく異なるため2003年、この地域の中で、テラモ県のテラモ丘陸の一部の区域が独立してDOCGに昇格しました。
現在では約30蔵がひしめき合う銘醸地となっていますが、この「コッリーネ・テラマーネ」を名乗るには、
※木樽熟成1年以上、瓶内熟成6ヶ月以上、合計2年間の熟成を義務付け (リゼルヴァ⇒熟成期間 合計3年間を義務付け) ※最低アルコール度数12.5%以上 ※テンドーネ仕立て(棚仕立て)の畑はDOCGとして認められない
などなど、厳しい基準が設けられています。
◆プロジェクト・オルスス このコッリーネ・テラマーネ地域でワイン作りをするカンティーナのひとつ「フォッソ・コルノ」は2001年創業。
現在もエージェント業を掛け持つマルコ・ビスカルド氏が2001年、アドリア海とアペニン山脈のちょうど中間にあたる丘陵地(ロゼート・デッリ・アブルッツィが中心)に10haの葡萄畑を購入(現在30ha)したところからストーリーが始まります。
この畑は2年後、コッリーネ・テラマーネDOCG区域に指定される幸運にも恵まれます。
でも 「ただ単にコッリーネ・テラマーネDOCGワインを作るだけでは意味が無い」 と考えたマルコ・ビスカルド氏は、その畑の中で1.5haを特別な区画として新しいプロジェクトを立ち上げました。
その名も「プロジェクト・オルスス」。
このプロジェクトは、他に例を見ないモンテプルチアーノ・ダブルッツォ:コッリーネ・テラマーネを作ることを主目的に企画されました。
特にワインの基となる葡萄栽培に関して徹底した管理が行われ、それらがプロジェクト1~4のこだわりになって現れています。 【プロジェクト1:除葉】
通気や日の当たり具合を考慮し、不必要な葡萄の葉を手作業で取り除きます。
この除葉により葡萄の実はポリフェノールを多く含み、ワインに複雑な香りやストラクチャー、また色彩を与えてくれる要因になります。
ワインの品質を向上させるため、醸造に適しない葡萄の房を切り落とす作業(=摘房)を行います。
この作業は葡萄の実の味わいを、より上品に仕上げてくれる好結果を生み出します。
【プロジェクト3:新梢切断】
葡萄の実が収穫時期に入った際、新梢(葡萄木の先の部分)の切断を行います。 これで根から実までのリンパ(水分など)の流れを遮断します。
塾枝(つる)より切断された新梢はゆっくりと枯れていきます。
これにより新梢に実った葡萄実により果実味を与え、タンニンを柔らかいものにしてくれる効果を生み出します。
この一連の作業をイタリアでは ※Taglio del Tralcio(ターリオ・デル・トラルチョ)※ と表現しています。
この様に、枝とともに実を乾燥させるテクニックにより、葡萄の実は糖度が増し、ボリューム感のあるワインを生み出します。
いわゆる「アパッシメントワイン」のひとつと言えるでしょう。
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また、フォッソ・コルノでは下記への配慮も忘れていません。
【環境への配慮】
除草剤の使用を防ぐため、特殊な耕作機(クリック⇒画像拡大) を走らせ、樹々の間の土壌表面を耕し、根から除草を行っています。
時間を要する作業ですが、土壌や吸収された水を汚染することなく、自然かつ健全なワインができると考えられています。
【低収量】
1本の樹に5枝、1枝に2~4房を基本として葡萄木を剪定します。
そして実が熟する前の段階で木々の手入れを行い、低収量・高品質の葡萄が収穫できる工夫・努力が1本1本の葡萄木で手作業によって行われています。
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この様に惜しみない努力・技術が注ぎ込まれた「プロジェクト・オルスス」から産まれたワインには、飲み人を感動させる高い品質が魅力です。
生産量が少ないため、大きな宣伝・プロモーションが出来ないワインですが、当店では下記のワインをご紹介しています。
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アパッシメントを取り入れたフォッソ・コルノのメルロ!
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2018年6月訪問